高い耐震性と、都市部向けのデザインが好評のヘーベルハウスですが、中には欠点やお困りの声もあるようです。一体どんな弱点があるのか、その理由について解説します。
ヘーベルハウスで建てた人・建てる人の不安の声
【へーベルハウス公式HPより引用http://www.asahi-kasei.co.jp/】
実際に建てた人の本音や、データに基づいて指摘する人など、様々な意見が飛び交っています。特に多く見かける弱点をまとめてみます。
【実際に建てた人】
・費用が高かった
・30年後の集中メンテナンスは必要なのか
・外壁をヘーベル(軽量気泡コンクリート)しか選べなかった
【指摘の声】
・吸水性に難がある
・ヘーベルの重さ
・マンション傾斜問題(2015年10月)による風評
次に、それぞれについて詳しく原因を見てみましょう。
費用が高かった
ヘーベルハウスで建てた人、建てる前の人に共通して「坪単価が高い」という声を良く耳にします。
実際に平均の坪単価は約80万円と言われており、大手メーカーの平均坪単価65〜75万円と比較しても、高い事がわかります。
原因は、ヘーベルハウスで使われる建材が、全体的に高価なもので固められているからです。高い耐震性も評価されていますが、その点も言い換えると、コストがかかっているという事になります。
性能を取るか、コストを取るか、それによって施工費は変動するものですので、価格が高い事がデメリットだとは言い切れませんが、ヘーベルハウスに対するイメージとして真っ先に出る意見です。
30年後の集中メンテナンスは必要なのか
【へーベルハウス公式HPより引用http://www.asahi-kasei.co.jp/】
ヘーベルハウスでは「ロングライフプログラム」という、独自の点検システムがあります。
30年目までは点検費は無料で、それ移行の60年目まで有料の点検を行うという長期の保証システムです。
不安視されているのは、「30年目に400万円」と書かれている修繕費ですが、これは実際に400万円を支払わなければならないのではなく、30年目の住宅であればおよそこのくらいの修繕費が発生しますよという目安です。
外壁をヘーベル(軽量気泡コンクリート)しか選べなかった
ヘーベルハウスでは、外壁にサイディング等の他の素材を選ぶ事ができません。お気に入りの外壁を先に見つけた人にとっては、後からわかってショックを受ける事にもなりかねません。
ヘーベルの外壁が気に入ってヘーベルハウスに決めるという方が一般的なようですので、実際に契約した後に発覚するのはごくまれのようです。

吸水性に難がある
ヘーベルなど軽量気泡コンクリートには、気泡を繋ぐ細い穴があります。
高温に晒された際に、空気の逃げ道となって破裂を防ぐ頼もしい仕組みですが、逆に水を吸収すると、内部に溜め込んでしまうというデメリットもあります。
そのため、防水の塗装を3層にわたって行う等の対策がされています。
ヘーベルの重さ
ヘーベルはコンクリート材の中でも軽めですが、サイディング等に比べると重いと言われています。
そのため、田んぼを埋め立てた土地など、地盤が弱い場所に家を建てる場合は、重い素材を支えるために地盤の補強が必要になります。
マンション傾斜問題(2015年10月)による風評
2015年に横浜市のマンションで、基礎工事の杭打ちに不備やデータ改ざんが発覚しました。
杭打ちを担当したのが、ヘーベルハウスの親会社である旭化成であった事から、ヘーベルハウスで家を建てた人からは不安の声が次々に挙がりました。
この問題に関して、「不備が発覚した杭打ちはヘーベルハウスでは使用しない工法であり、現在ヘーベルハウスの家に住んでいる人には影響がない」という回答が旭化成から出ています。
つまり、ヘーベルハウスは、グループ会社という以外にこの問題との関連は一切なく、むしろこの事件があった事で、基礎工事をこれまで以上に見直す動きになるのではという意見も出ています。
旭化成ブランドと頑丈さが信頼されているヘーベルハウスですが、デメリットを指摘する声が多いのも事実です。
ですが、デメリットの意見が出るという事は、言い換えるとそれだけの施工実績があるという事です。「デメリット=悪い」と鵜呑みにせず、自分たちの家づくりにはどんな影響があるのか?果たしてそれが本当にデメリットなのか?など、検討する慎重さが求められています。
●あわせてご参考ください。
⇒ヘーベルハウスの価格や坪単価は?【高い?】
⇒ヘーベルハウスの外壁の色や種類は?【外観バリエーション】
⇒旭化成ホームズの耐震対策とは?【ヘーベルハウス】