ビルトインガレージは、屋外の雨や直射日光から車を守ってくれる、頼もしい存在です。
しかし、設置する際は、建物の強度計算やデザインの制約など、様々な問題をクリアしておかなくてはなりません。
この記事では、ビルトインガレージ付きの家を建てる時の注意点と、ビルトインガレージの設置と耐久性に定評のある、おすすめのハウスメーカーをご紹介します。
■ビルトインガレージの魅力とは
【ミサワホームHPより引用http://homeclub.misawa.co.jp/】
ビルトインガレージとは、建物の内部に設けた駐車スペースを指します。
家の中にビルトインガレージがあると、屋外に車を置かずに済みますので、雨や風による劣化を防ぎ、車上荒し等の被害から車を守る事ができます。
近年では、インダストリアル(工業的)デザインが住空間のトレンドとして人気を集めたほか、DIYの流行に伴って自宅に家具製作場を設ける方が増えるなど、趣味の時間を楽しむ暮らしが注目されています。
その流れを受けて、ビルトインガレージが持つ無機質でインダストリアルな雰囲気や、趣味空間としての側面もクローズアップされる事になりました。
車の保管場所としてだけでなく、DIYの機材やカー用品をガレージ内に散りばめ、大人の遊び場空間として幅広い使い方を楽しめる点も、ビルトインガレージの魅力です。
■ビルトインガレージはここに注意
【ヘーベルハウス公式HPより引用http://www.asahi-kasei.co.jp/】
ビルトインガレージを設けた建物は、通常よりも壁面積が少なくなるため、建物の強度を損ねる恐れがあります。
壁が減る分の強度を頑丈な柱や梁で補わなければ、建物に地震の負荷がかかった際に、家を支える事ができなくなってしまいます。
また、ビルトインガレージは車の入出庫ができる位置に設置しなければなりませんので、外観デザインや間取りに若干の制約が生じます。
例えば、ビルトインガレージのスペースを確保するために、リビングを2階に置かざるを得なくなったり、玄関が設置できず、ビルトインガレージを出入り口と併用したりするケースも考えられます。
さらに、建物内に車を収納する事になりますので、車のエンジン音や排気ガスの影響を家全体が受ける点も、あらかじめ把握しておかなくてはなりません。
小さいお子様が眠っている時に、車のエンジン音が部屋中に響いて起きてしまったり、排気ガスの臭いが台所まで流れたりしないよう、防音性や通気性のグレードアップも検討しておきましょう。
■ビルトインガレージのある家、おすすめハウスメーカー
ビルトインガレージ付きの家は、敷地面積が狭くて屋外に駐車スペースを設けにくい都心部で高い需要がありますが、施工可能なハウスメーカーは日本全国で見つける事ができます。
□ミサワホーム
【ミサワホーム公式HPより引用http://homeclub.misawa.co.jp/】
「蔵のある家」でも知られる、大手住宅メーカーの1つ、ミサワホームです。
ガレージライフを楽しむ層から絶大な支持を受ける『世田谷ベース』も、ミサワホームの施工によるものです。
【ミサワホーム公式HPより引用http://homeclub.misawa.co.jp/】
ミサワホームの家は「木質パネル工法」で造られた、モノコック構造の建物です。
合板・芯材・断熱材を組み合わせて作られた頑丈な木質パネルを、接着剤と金物で強固に固定して組み立てるため、”面”の力で家全体を支える事ができます。
通常、木造住宅は耐久性が確保できない事からビルトインガレージの設置が難しいと言われます。しかし、ミサワホームではこの木質パネル工法によって、3階建て住宅のビルトインガレージ設置にも対応しています。
→ミサワホームの「蔵のある家」費用・坪単価は?【デメリット?!】
→ミサワホームの「蔵のある家」にはデメリットもある?
□ヘーベルハウス
【ヘーベルハウス公式HPより引用http://www.asahi-kasei.co.jp/】
テレビのCMでお馴染みのヘーベルハウスは、全国規模の大手ハウスメーカーです。
都心エリアの狭小住宅対策に力を入れているため、都心部で需要の高いビルトインガレージに関しては、豊富な施行実績があります。
さらに、高層ビルに用いられる程の耐久性を持つ「重量鉄骨工法」と、地震の揺れを軽減する「制振性能」の2つが備わったメーカーとしても知られており、建物の強度不足が指摘されるビルトインガレージを、比較的安心して設置できるメーカーと言えるでしょう。
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■まとめ
ビルトインガレージは、車やバイクなどの趣味を満喫する空間として活用されるだけでなく、都心部の敷地面積の狭さを解消する設備としても、有効利用されています。
しかし、設置する事によって建物の耐久性が低下する点も指摘されており、屋外の敷地に十分な駐車スペースを持つご家庭では、本当に設置が必要かを慎重に検討しておく必要があります。
もし、ビルトインガレージを住宅に取り入れる際は、過去の施行実績だけでなく、そのハウスメーカーで建てられる住宅が本来備えている、耐久性や耐震性にも注目して選ぶと良いでしょう。