マイホームの雰囲気を大きく左右する外観デザインは、内装と同じくらい時間をかけて考えたい箇所ですよね。新築住宅の醍醐味とも言える外観デザインですが、つい考え込んでしまって、先に進めなくなってしまった方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、マイホームの外観デザインを決めるとき、知っておくと便利なポイントをご紹介します。
まずは外観のパーツを知る
「窓サッシと玄関ドアの色がなんだか合わない」
「外壁の色とフェンスの色が被ってしまった」
このように、多くのパーツを組み合わせなければならない外観デザインは、気づかないうちに同一、または相性の悪いデザインを選んでしまうこともあります。
このような失敗を防ぐためには、外観を構成するパーツを、あらかじめリストアップしておくと良いでしょう。
・外壁
・屋根
・窓サッシ
・玄関ドア
・ポスト
・フェンス、柵、塀など
・門まわり(門扉、機能門柱、表札)
・庭(ガーデニング、ウッドデッキ、タイルデッキ、芝生、砂利、植木、踏み石など)
・アプローチ
・車庫(ガレージ、カーポート、コンクリート)
・エアコンの室外機、給湯器など
出来上がったリストは、「素材」や「色」などをメモするときや、ハウスメーカーや工務店との打ち合わせのときにも利用できます。打ち合わせがスムーズになるほど、よりイメージに近い完成予想図を作成してもらうことができるでしょう。
外観デザインの色・素材選びのコツ
エクステリアパーツの素材や色は、家全体の印象の大部分を占める要素です。当然ですが、「かっこいい」「好きな色」など、手当たり次第に色や素材を選んでしまうと、統一感の無い外観デザインになってしまいます。
統一感を出すためには、外観デザインの「テーマ」をおきましょう。テーマは、「北欧風」「シンプルモダン」のように、特定の住宅様式をイメージすることをおすすめします。住宅様式がわからない場合は、「南欧の田舎街風」や「都会っぽいモダンで洗練されたデザイン」のように漠然としたイメージを浮かべ、そのイメージに沿った住宅様式を探すと良いでしょう。
住宅様式は、それぞれに合う素材や色、形の組み合わせが存在します。そのため、取り入れたい住宅様式を決めておくと、必要な部材・パーツを絞りやすくなり、自然とまとまりのある外観デザインになります。

周囲の建物もデザインの一部
どんなに完璧な外観デザインでも、周囲の家や建物と調和していなければ、奇抜・または不自然な存在になってしまいます。あるいは、気に入って選んだエクステリアのパーツが近所の家と被ってしまうことも避けたいですよね。
このような失敗を防ぐためにも、外観デザインを決めるときは、周囲の建物や景観を必ず確認しておかなければなりません。もちろん、住む人の好みが最優先ですが、通行人や近所など、外部の人の視点で客観的に考える姿勢も必要です。
そのほか、周囲の建物によってできる影は壁の色味に大きく影響しますので、可能な限り日当たりも調べておきましょう。
メンテナンス性や使いやすさ
外観デザインは、住んだ後の生活にも配慮して選びましょう。
メンテナンスが少ないものを選ぶ
屋外にあるエクステリアパーツは、できるだけメンテナンスしやすいものを優先して選ぶことをおすすめします。汚れがつきやすいものや掃除しにくいエクステリアパーツは劣化も早くなり、やがて掃除や補修が追い付かなくなってしまいます。
・外壁…タイル、シーリングレスのサイディング、色あせしにくいネイビーや黒の外壁材、など
・屋根…塗装リフォームが不要な日本瓦、雨漏りの可能性が低い切妻屋根、など
・その他…遮熱パネルのカーポート、錆びが生じない金属レスのポスト、など
使いやすいデザインかどうか
長く住み続けるマイホームは、毎日の生活をシミュレーションして、使いやすいエクステリアにしておきましょう。
例えば、ポストの位置ひとつでも、玄関からポストまでの距離が遠くないか、玄関にたどり着くまでの動線上にポストがあるか、雨の日に傘をさして郵便物を取りにいく必要はないか、など様々なチェックポイントが存在します。
まとめ
外観デザインは、色や素材だけでなく、メンテナンス性、使いやすさ、周囲との調和など、様々な要素をバランスよく取り入れなければなりません。しかしその分、思い通りに完成したときの喜びもひとしおです。
まずは外観デザインに必要なパーツをひと通りリストアップし、最終的な完成イメージに向けて、ひとつずつ部材を選んでいきましょう。